年が明けて、1年の最初に行う社内行事の1つに新年会があります。
昨今は様々な事情により、飲食店を貸し切っての新年会ではなく、オフィスの会議室などで簡易的に行う企業も多くなっているかもしれません。
しかし、簡易的な新年会であるからこそ、しっかりとした挨拶を交えて、参加者全員が楽しめる会としたいもの。
この記事では企業の新年会で幹事を任された場合に参考になる、場面場面での挨拶を面白くするアイデアをご紹介していきます。
新年会で行われる挨拶いろいろ
新年会で行われる挨拶といえば、おおむね次の3つに分かれています。
幹事(司会者)の挨拶
ホテルで行う大企業の大々的な新年会でもなければ、大抵の場合新年会の司会というのは幹事が行うことになると思います。
新年会は司会者の挨拶によって幕を開けますので、まずは元気に開幕を告げる挨拶をしましょう。
役職者の挨拶
次に乾杯の挨拶など、新年会の所々で役職者が行う挨拶があります。
1年の始まりに社のビジョンなどを伝える大切な挨拶ですが、あまり堅苦しくならないように済ませたいものです。
参加者の挨拶
最後は新年会の参加者1人ひとりが行う、自己紹介を兼ねた挨拶です。
他部署と合同の新年会の場合でも、この挨拶を面白い形で進行すれば、なごやかな親睦の時間を過ごす助けとなってくれるでしょう。
新年会で幹事(司会者)が行う挨拶
それではそれぞれの挨拶について、さらに詳しくポイントなどを解説していきます。
まず最初は幹事、つまり司会者が行う挨拶です。
司会者とは場の雰囲気を盛り上げるムードメーカーの役目も担っていますので、その最初の挨拶は会の方向性を決定づける大切な挨拶となります。
新年会を成功に導くためにも、最初のつかみを失敗しないための司会のポイントは次の通りです。
- ハキハキした声で身振り手振りを付けて話す
- 笑顔で簡潔に自己紹介をする
- 自分自身が主役になりすぎないよう、会を回すことを最優先に考える
新年会で役職者が行う3つの挨拶
新年会というのは社内の親睦を図るとともに、会社としての今年のビジョンなどを共有して、1年を戦っていく決起集会の意味も含んでいます。
そのため、ポイントポイントで行う各種の挨拶には、今年1年の社内の発展を占う大事な役目があるともいえるでしょう。
これらの挨拶は通常参加者の中でも役職が上の者が行うことになりますが、注意しておきたいのはその場で突然挨拶をふるのではなく、あらかじめ挨拶をしてもらう人にお願いをしておくということです。
1.開会の挨拶
新年会の開催を告げる挨拶で、通常はその会に参加している中でもっとも役職の高い人が行います。
ここでは簡単な社としての今年のビジョンを伝えると共に、楽しい会の始まりを宣言してもらいます。
みんなが楽しく過ごしてもらえるためにも、挨拶自体は手短にしてもらえるよう、事前にお願いしておきましょう。
2.乾杯の挨拶
乾杯の挨拶は簡易な会であれば、開会の挨拶と一緒に行われることも多いかもしれません。
別々に行う場合は、一般に参加者の中で3番目に役職の高い人が行いますが、場合によっては若手社員を指名してやってもらうこともあるでしょう。
その場合は、あえて事前に伝えずにその場で突然指名するほうが、ハプニング性があって面白い会になります。
ただし、どうしても人前が苦手な社員に挨拶をふると、パワハラになってしまう可能性もあるので、司会者はある程度緊張しながらもきちんと挨拶できそうな若手を、リサーチしておく方が良いでしょう。
3.締めの挨拶
新年会の締めの挨拶は、参加者の中で2番目に役職の高い人が行うのが一般的です。
閉会を告げると同時に、お酒の勢いで長々としゃべりすぎることも多いので、あらかじめ短めなメッセージと共に、一本締めなどの音頭を取ってくれるようお願いしておくのもおすすめします。
新年会で参加者が行う挨拶
全員、もしくは各部署の若手社員たちだけでも、会の途中で自己紹介を兼ねた挨拶を行なってもらうのも、互いの親睦を図るためには有効です。
面白いとみんなで楽しめる自己紹介アイデア
参加者の挨拶はその場で端から順番に行なってもらうのも良いですが、あらかじめ参加者に宿題を出しておき、挨拶に合わせてそれを披露してもらうのも、面白い新年会を開催するためにはおすすめです。
ここではその宿題のアイデアを2つご紹介しますが、いずれの場合でも事前準備をしっかりと行っておくことが大切なポイントとなります。
年頭の書き初め大会
1年の初めに行う行事としてはふさわしい書き初めは、新年会で披露するのにおすすめな宿題です。
書き初め用の長い用紙ではなく半紙でも構いませんので、お正月に各家庭で今年の抱負を書き初めしてきてもらうのは、会を盛り上げると共に1年の始まりに社員1人ひとりが、自分の仕事に対する姿勢を考えることにもつながります。
人によってはお子さんたちと一緒に書き初めをするというのも、良い経験となること間違いなしです。
年頭の決意作文
参加者1人ひとりが400字詰め原稿用紙1枚に、仕事に対する今年の抱負をまとめてきて、それを挨拶と共に発表するのもおすすめのアイデアです。
一般の人にとっては自分の想いを400字もの言葉にするというのは、実は考えているほどかんたんなことではありません。
しっかりと決められた文字数にまとめて文章を書くという練習は、どんなビジネスシーンにおいても確実に役に立つスキルですし、仕事の目標を各自が設定するという意味でも、一石二鳥の宿題といえるでしょう。
各自が作文を読み終わったら、司会者が短くツッコミのようなコメントを添えるのも、会を面白く盛り上げるコツです。
事前の仕込みを年賀状で行うのもおすすめ
こうやって宿題を参加者にしてきてもらうためには、事前の仕込みを入念に行なっておくことが大切です。
宿題を社員1人ひとりに伝達する方法は、社内報として回覧のように伝達するのもおすすめですが、年賀状を利用してみるのはいかがでしょう。
年末に各社員宛てに年賀状を発送し、そこに新年会の案内と共に宿題のお題を明記しておいて、お正月休みの間にその宿題をやってきてもらうようにします。
こうした新年会の社員挨拶における宿題をイベント化して、毎年年賀状で伝えることを会社の恒例行事としてしまえば、年賀状の経費自体も福利厚生費で落とすこともできますので、オリジナルの年賀状作成に凝ってみるのも良いのではないでしょうか。
>>年賀状を経費で経費計上するためには?会社の経費で正しく申請しよう!
まとめ
新年会で幹事を任された場合に会を面白くするポイントは、要所要所の挨拶を制することが大切だと解説してきました。
- 幹事(司会者)の挨拶
- 役職者の挨拶
- 参加者の挨拶
それぞれの挨拶に盛り上げるポイントはいくつもありますが、すべてに共通するのはせっかくのお酒の席でもありますので、あまりくどくどと喋りすぎず、ハキハキとした声で要点をまとめて簡潔に済ませることがポイント。
そのためには挨拶をお願いする相手にあらかじめ根回しをしておくなど、事前準備をしっかりと行っておくことが大切で、それこそが参加者に「面白い」と思ってもらえる新年会を開催するコツです。
参加者相手に出す年賀状などを上手に使って、1年の始まりの会社行事を滞りなく仕切り、ぜひとも幹事の株を上げてみてください。