1年の締めくくりに用意をして、年の初めに感謝を伝える年賀状は、現代では印刷されたものを利用して送ることが多くなっていると思います。
しかし、相手への想いをより丁寧に伝えるためには、印刷した年賀状をそのまま利用するのではなく、手書きの一言を添えることが望ましいでしょう。
特に企業間で送られる年賀状ではなく、個人と個人でやり取りされる年賀状の場合は、ちょっとした気の利いた一言を添え書きしたいものです。
この記事ではビジネスシーンにおいても、個人に向けて送る年賀状に一言添える、相手別・タイプ別の文例をご紹介してまいります。
相手別気の利いた一言の注意点&文例集
まずは相手別に考える、気の利いた一言の文例をご紹介します。
上司・先輩に向けた一言
普段から何かとお世話になっている上司や先輩に向けた一言は、日頃面と向かっては言いづらい感謝の言葉や、今年の目標などを伝えるように考えると良いでしょう。
- いつも厳しくもあたたかいご指導をありがとうございます
- 今年は〇〇の資格を取って
より一層ステップアップしたいと思います - いつも〇〇さんが私の目標です
- 今年は必ずや営業成績トップを目指していきます
- 昨年は成し遂げられなかった
〇〇の案件を今年こそは成功させます
など
同僚・友人に向けた一言
同僚や友人に向けた一言は、あまり肩肘をはらず普段遣いの言葉で伝えることが望ましいでしょう。
互いに切磋琢磨できるよう、今年の抱負や意気込みを伝え、互いの検討を祈る言葉などを書くのがおすすめです。
- 今年こそ〇〇くんに負けないようにより一層頑張るぜ
- お互いに今年は一段上のステージに進みましょう
- しばらく会ってないけど
今年こそは旨い酒を飲み交わしましょう - 昨年は互いに良い1年だったけど
今年はさらに良い1年なるよう頑張りましょう - 今年がお互いにとってますます良い1年になるよう
初詣で願っておきます
など
部下・後輩に向けた一言
部下や後輩へ向けた一言の場合は、あまり上から目線の言葉にならないように気をつけて、相手を褒めたり鼓舞したりする言葉を中心に考えます。
特におめでたい年賀状では、叱責するような内容は避けるようにしましょう。
- 昨年の〇〇くんの活躍にはたいへん驚かされると同時に
嬉しく感じています - 昨年は新しい部署に戸惑うことも多かったでしょうが
その中での頑張りに感謝しています - 今年はより一層成長した〇〇くんの笑顔が見れることを期待しています
- のんびりしたお正月を過ごしていますか?
ゆっくり休んで年明けのスタートダッシュを楽しみにしています - いつも頑張る〇〇くんの姿を見て
私も我が身を省みて刺激をもらっています
など
取引先担当者に向けた一言
取引先担当者に向けた年賀状では、その相手との関係性の深さにもよりますが、あまり砕けすぎず比較的正道を外さない一言とするのが良いでしょう。
個人的にかなり深く付き合っている相手でも、会社宛に送る年賀状の場合は、あまりプライベートなことを書くのは避けるほうが無難です。
- 昨年は〇〇の件ではたいへんなお骨折りをいただき
本当にありがとうございました - 〇〇の件
今年はかなり色良いお話をお持ちできるかと思っています - 今年はお仕事はもとより
ゴルフコンペの成績でも〇〇さんに負けないよう頑張ります - いつもご無理を聞いていただき感謝しております
- 本年も〇〇さんのご期待に添えるよう
プロジェクトのスタッフ一同気合を入れていきます
など
タイプ別気の利いた一言の注意点&文例集
続いては相手を問わず使える、タイプ別の気の利いた一言についてご紹介していきます。
健康を気遣う一言
相手の健康を気遣う一言は、年賀状に添える文章としては定番の一言です。
あまり大げさになりすぎず、さり気なく書き添えるといったことを意識して、相手の気持ちに寄り添った一言を書くようにしましょう。
- まだまだ寒い時期が続きますが
風邪など引かないようにお気をつけください - ご家族の皆様共々お変わりありませんか
- わずかばかりの正月休みかもしれませんが
どうぞごゆっくりお過ごしください - ご無沙汰しておりますがお変わりなくお過ごしでしょうか
- お元気でお過ごしのことと存じますが
どうかお体にはお気をつけください
など
感謝を伝える一言
年賀状では昨年1年間の感謝を伝える言葉は必ず書くものです。
印刷された文章としてもその言葉は定番として書いてあると思われますので、添え書きでは面と向かっては言いにくい一言や、具体的な事柄への感謝を書いたほうが気の利いた一言になるでしょう。
- いつも陰ながら支えていただき感謝の気持でいっぱいです
- 面と向かっては照れてしまいますが
〇〇さんの存在が私の心の支えです - 昨年散々苦労した〇〇の件では本当にお世話になりました
- 昨年はたくさんのあたたかいお心遣いをいただき
スタッフ一同感謝感激です - 昨年は事あるごとに助けていただきありがとうございました
など
幸せを願う一言
相手の幸せを願う一言も、年賀状においては相手へ好印象を与える一言です。
文章の終わりを「~しますように」や「お祈りしています」とするのは、やわらかい表現となりますので、おすすめの書き方です。
- 今年が◯◯様にとってより一層素晴らしい一年となりますように
- たくさんの笑顔あふれる日々が送れますようにお祈りしています
- 今年は新しいチャレンジをされると聞きました
陰ながら成功をお祈りしています - 幸せいっぱいの毎日をお過ごしになられますように
- 本年も昨年同様素晴らしい毎日が送れますよう
遠方よりお祈りしています
など
未来を感じさせる一言
互いの関係が発展していくことを願ったり、新年の目標や抱負を書き添えたりするのは、未来を感じさせることができて、年賀状にはふさわしい気の利いた一言です。
1年の始まりにそうした宣言を行うのは、相手だけでなく自分の気合も入りますのでおすすめします。
- お互いに今年がどんな1年になるのか
今から楽しみでなりませんね - 今年こそはゆっくりと食事でもご一緒したいものですね
- お互いに今年はさらなる飛躍の年にしていきましょう
- 私の今年の抱負は〇〇です
〇〇さんの抱負はなんですか - 希望に満ち溢れた新年にあたりワクワクが止まりませんね
など
一言の添え書きを書くには年賀状のデザインを工夫しよう
こうした一言を書き入れる場合では、年賀状のデザインを作成する段階から、書き添えを想定したデザインとすることが、最終的に見た目も美しく、より想いを伝えやすい年賀状を作成するポイントです。
その際は次のようなことを意識して、デザインを考えてみると良いでしょう。
- 書添えの文章との被りが起きないよう、印刷する文章は控えめにシンプルなものとする
- 一言を書き添える場所をデザイン段階で考えて、余白や書き込むスペースを設けておく
- 印刷業者のデザインを利用する場合は、下地の写真やイラストなどがあまり派手すぎないものを選ぶ
まとめ
1年の始まりに送る年賀状は、相手への昨年の感謝と今年の幸せを祈り、さらなる厚誼を願うための挨拶状です。
個人に向けた年賀状はその傾向がより強くなりますので、相手に合わせた気の利いた一言を書添えて、年の頭から好印象を与えより良いコミュニケーションを取っていきたいものです。
そのためのベースとなる年賀状は、できるだけシンプルなものを選ぶほうが書き添える一言のインパクトは強くなるもの。
印刷業者ごとにさまざまなデザインの年賀状をラインナップしていますので、最初から気の利いた一言を書き添えることを前提として、好みに合うデザインの年賀状を選び、1年の始まりから笑顔のあふれるスタートを切ってください。