年賀状とは年に1度、年の頭に日頃の感謝を伝える日本古来の風習ですが、企業間取引でも大切にしたい年中行事の1つです。
そんな年賀状の作成も、最近ではさまざまなフリーソフトやサービスの充実によって、きれいな年賀状を誰もがパソコンで作成できるようになってきました。
この記事では、そんなフリーソフト&サービスを利用して年賀状を作成する際の、注意点や印刷方法、さらにはおすすめのフリーウェアについて解説いたします。
ビジネス年賀状を自作するフリーソフトの活用方法
パソコンで年賀状を作る場合のフリーソフトと一口に言っても、主に次の3つの用途に分かれています。
- デザインを作成する
- 写真やイラストのフリー画像
- 宛名印印刷
有料のソフトなどを購入すれば、これらは1つのパッケージにまとまっている場合もありますが、フリーソフトなどの場合はそれぞれ別々のサービスである場合も多くなっています。
それらの中から自分にとって使いやすいものを選ぶことが、よりクオリティの高い年賀状を作成するためのポイントです。
ここではそれぞれのソフトやサイトの活用方法と、代表的なサービスをご紹介します。
デザインを作成する
年賀状の裏面デザインは、自社のブランドイメージを決定づけるもっとも大切なポイントです。
最近のフリーソフトやサービスは、かなりクオリティも高く使い勝手の良いものもいいいので、そうしたものを利用してイメージ通りの年賀状を作成するようにしましょう。
年賀状のデザイン作成用フリーソフトのおすすめは次の2つです。
Canva
会員登録をするだけでインストールの必要がなくパソコンのブラウザで利用でき、プロ並みのはがきデザインをかんたんに作ることができるフリーサービスです。
無料版と有料版がありますが、無料版でも限定的ながらテンプレートやフリー素材が豊富に揃っています。
ただし、Canvaは海外のサービスのため縦書き表記には対応しておらず、年賀状としては一般企業のビジネス年賀状というよりは、店舗やフリーランスなどの少しカジュアルな年賀状を必要とする業種のほうが向いているでしょう。
はがき作家Free
ソフトをパソコンにダウンロードして利用する形の年賀状作成ソフトです。
元々が年賀状や暑中見舞、ビジネスユースの案内状などを作成することに特化しており、縦書きフォーマットを含め多くの年賀状テンプレートも用意されています。
無料版と有料版があり、無料版では限定機能とはなるものの、基本的には過不足無くきれいな年賀状を作成することができるでしょう。
フリー画像を利用する
これらのフリーソフトは便利な分人気も高く、利用している企業も多いため、テンプレートをそのまま利用しただけでは他社と被ってしまうことも考えられます。
そういった場合は、テンプレート内の画像だけ他のフリー画像などと入れ替えれば、確実にオリジナリティにあふれた年賀状を手にすることができます。
フリー画像の登録サイトは、国内外を問わずたくさんありますが、年賀状という日本独特の素材が多いのはやはり日本のサイトです。
ここでは写真とイラストのフリー画像サイトをご紹介します。
写真AC
会員登録をすれば個人・企業・団体問わず利用することができ、商用利用や画像の加工も自由に行うことができる写真専門のフリー画像サイトです。
「年賀状」や「丑年」などのキーワードで写真検索を行うことができ、JPEG形式で3段階のファイルサイズで画像のダウンロードが可能となっています。
ただし、無料会員の場合は1日の検索数・ダウンロード数には制限がありますので注意が必要です。
なお、写真ACに会員登録をすれば、同社の提供するイラスト用のフリー画像サイトも同様に便利に利用することができます。
いらすとや
用途別に数多くのフリー素材が掲載されていて、どれも無料で利用することができます。
しかしイラストのタッチがかわいい系の物ばかりとなるため、一般企業同士のビジネス年賀状というよりは、店舗やサロン・クリニックなどで小さな子供さんがおられる顧客を持った業種に向いています。
宛名印刷を行う
企業の年賀状発送でいちばん大きな手間となるのが宛名書きです。
特に一般ユーザーなどの顧客向けに発送する場合には、その量も膨大でとても手書きでなど対応はしていられません。
先に紹介した「はがき作家Free」でも宛名印刷は可能ですが、ここでは大量な宛名書きを必要とする企業向けにおすすめなフリーソフトをご紹介します。
SHUNBIN
クラウド型のはがき・封筒用宛名印刷システムですので、会員登録をするだけでダウンロード無しで利用することができます。
住所録のデータを簡単にインポートでき、レイアウトや文字サイズを自動調整してくれますので、はがき印刷に対応したプリンタさえあれば、かんたんに大量の宛名印刷を行うことができます。
フリーソフトを使ったビジネス年賀状の印刷方法
これら各種のフリーソフトやサービスを利用して作成した年賀状原稿を、実際にはがきに印刷する方法は次の2通りです。
- オフィスのプリンタで自前で印刷する
- 印刷業者にデータ入稿して印刷してもらう
当然のことながら両方ともメリット・デメリットが存在します。
オフィスのプリンタで印刷する
自前のプリンタを利用すれば、納期などを気にせず突貫工事でも年賀状作成は可能ですが、カラー印刷の場合などは意外とインク代は高く、手間もかかります。
また印刷している間は、他の作業でのプリンタ利用ができないという大きなデメリットは見逃せません。
印刷業者に外注する
イメージに合った年賀状の原稿だけを自社で作成し、印刷は専門の業者に任せる方法です。
手間がかからず、印刷自体のクオリティも高いものが作成できます。
ただし、各印刷業者は年賀状1つとってもたくさんのテンプレートを用意していますので、そういったものを利用して裏面のデザインはかんたん製作に任せ、宛名部分だけ自社で印刷するという方法も取ることも検討する価値はあるでしょう。
まとめ
いかがでしょうか?
年に1度、新年にやり取りする年賀状は、ビジネス現場にとっても大切な取引上のお付き合いです。
フリーソフトを利用して自社で作成するにしても、印刷会社にデザインから丸投げして作成するにしても、手間と費用のバランスを良く検討した上で、自社にとってもっとも適切な方法を選択してください。
なお、この記事に掲載したサービスは、すべて商用利用も可能なフリー素材ではありますが、権利関係などの使用後のトラブル防止のためにも、利用に際しては必ず規約などを確認するように心がけてください。