突然の喪中の場合、あなたはビジネスマンとしてどう対応しますか。
喪中ハガキの作り方、どこまでの人にいつごろ出せば良いのか、会社の人が亡くなったら?など、いざとなると戸惑ってしまうことが多いのが、喪中ハガキなのです。
今回は、会社の喪中についてや基本的なマナー、色々なパターンの文例などを詳しくご紹介していきます。
会社や法人に喪中はない
会社の社長やその親族などが亡くなった場合、会社は喪中になるのかということですが、会社自体は何があっても喪中になることはありません。
喪中というのは、故人を偲ぶために近親者が身を慎む期間を言います。
会社は人ではありませんので、そこで働く人が亡くなっても、ビジネス上では関係なく年賀状を送っても良いのです。
どんなに小さな会社でも同様ですので覚えておきましょう。
ビジネス上は送るも受け取るも問題ない
上記で説明した通り、会社内で誰かが喪中になってもビジネス上では個人と区切りをつけて考えます。
なので、自分や会社の誰かが喪中でも、こちらから年賀状を送っても良いですし、受け取るのも問題ありません。
また、相手に喪中であることを伝える必要もありません。
個人間でやりとりをしている場合は、相手との関係に応じて喪中のお知らせをしても良いでしょう。
喪中ハガキを出す時期
こちらは、一般的な喪中ハガキを出す期間です。
・両親、夫、妻、同居の義父義母→1年
・祖父母→3ヶ月〜
・兄弟、姉妹、子、別居の義父義母→3ヶ月
・従兄弟、姉妹、孫→1ヶ月
・叔父叔母→喪に服す期間としない
期間は正式には細かく決められていますが、意外と知らない人も多く全てだいたい同じくらいの期間だと認識している人も多いようなので、覚えておきましょう。
また、喪中はがきは11月中旬以降、できれば12月初旬に届くように送ります。
年賀状の受付開始は、例年12月15日がひとつの目安となっています。
相手が年賀状を出す前に先方に届くように送るのがマナーですので、相手が年賀状を書く前に間に合わせたいものです。
喪中ハガキを出す相手
個人とビジネスにおいて、喪中ハガキってどこまでの人に出す必要があるのでしょうか。
個人としてハガキを出す場合、以下の人たちには喪中を出しましょう。
・毎年、年賀状のやりとりをしている相手(友人・同僚・上司・先生など)
・毎年、年賀状を送っている相手(友人・同僚・上司など)
・その年、お世話になったので本来であれば年賀状を出したいと思う相手
・喪主の場合、故人が年賀状のやりとりをしていた相手
・喪主の場合、故人の葬儀に参列してくださった相手
✳︎親族間は不要。
続いて、仕事・ビジネス上で喪中ハガキを出す相手についてみていきましょう。
・仕事、ビジネスの取引相手であっても、故人の葬儀に参列して下さった相手
✴︎個人的なことでは喪中ハガキは相手に出さないことが多いですので、会社や上司と相談して決めましょう。
会社の社員や社長が亡くなった場合のマナー
社長や社員が亡くなった場合、お歳暮・お正月飾り・祝い事のマナーについて解説していきます。
まず、お歳暮については普段お世話になっている人たちへの感謝の気持ちですので、喪中であろうと送り合っても問題ありません。
相手への気持ちとして贈るものですので、あまり深く謹慎した方がと考える必要はありませんが、もし気になるようでしたら、四十九日を過ぎてから贈るなどして、相手に状況をお知らせしておくと良いでしょう。
お正月飾りに関しては、門松など例年どおりに飾ってもマナー違反ではありません。
会社が喪中になるということはありませんので、新年のお祝いという気持ちで飾っても問題ないです。
ただし、個人経営で社長が亡くなった場合は、飾り物は控えた方が良いでしょう。
そして、忘年会や新年会など、集まりが多くなる年末年始ですが、故人がいる場合、自粛するところがほとんどです。
大きい企業などでしたら、個々でそれぞれ小規模の集まりで開催したりするなど、自粛か縮小体制で行うのが良いですね。
その代わり、お別れ会やしのぶ会など故人をしのぶための会を開催するのは良いかもしれません。
喪中の相手に年賀状を送ってしまったら
相手が喪中と知らずに送ってしまったり、受け取ってしまった場合は、電話か手紙でお詫びを入れましょう。
手紙でお詫びするときは、季節の挨拶などは簡単にしてすぐに本題へ入ります。
お悔やみの言葉や相手を思いやる文章を書きましょう。
喪中としってからすぐにお手紙を出すのがマナーです。
また、寒中見舞いとしてお返ししてお詫びの言葉を添えても良いです。
その際も、相手の心情を察する文章を書いて送りましょう。
喪中ハガキの文例
喪中ハガキの場合、決まったテンプレート文章をそのまま使っている場合が多いですよね。
どんな風に書けば良いのか、文例をいくつかご紹介していきますので、参考にしてみてください。
喪中につき年末年始のご挨拶ご遠慮申し上げます
本年○月に○○(享年八十五歳)が永眠いたしました
ここに本年中に賜りましたご厚情を深謝いたします
なお、時節柄一層のご自愛の程お祈り申し上げます
令和○○年○○月
本年中に賜りましたご厚情に深謝いたしますとともに
明年も変わらぬご交誼を謹んでお願い申し上げます
寒さに向かう折からくれぐれもご自愛ください
令和〇年〇月
本年〇月に〇(父) 〇(一郎)が〇〇歳にて永眠いたしました
ここに長年賜りましたご厚情に深謝いたしますとともに
明年も変わらぬご厚誼を賜りますよう謹んでお願い申し上げます
なお 時節柄ご自愛のほどお祈り申し上げます
令和〇年〇月
月に〇(義母) 〇〇(鈴木梅子)が〇〇歳にて他界いたしました
本年中に賜りましたご厚情に深謝いたしますとともに
明年も変わらぬご厚誼のほどお願い申し上げます
寒さに向かう折から皆様のご健勝をお祈り申し上げます
令和〇年〇月
こちらは、年賀状を例年通り欲しいという場合の喪中ハガキの書き方です。
本年〇月に〇(祖母) 〇〇(マツ)が〇〇歳にて永眠いたしました
平素のご芳情に厚く御礼申し上げますとともに
明年も変わらぬご交誼のほど謹んでお願い申し上げます
なお 皆様からのお年始状は楽しみにしておりますので
お気兼ねなくお送りくださるようお願いいたします
令和〇年〇月
こちらは、通知を兼ねての文例です
〇月に〇(父) 〇〇(一郎)が〇〇歳にて永眠いたしました
故人の遺志もありまして 葬儀は身内で執り行いました
ここに生前のご厚情に深謝いたしますとともに
ご通知が遅れましたことをお詫び申し上げます
なお 時節柄ご自愛のほどお祈り申し上げます
令和〇年〇月
まとめ
喪中ハガキは、しょっちゅう出すものではありませんので、その正しい知識やマナーを知らなかったというビジネスマンも多いのではないでしょうか。
しかし、いつか必ず時を迎える日は来ますので、ビジネスマンとしては急な対応でもしっかりと丁寧な喪中ハガキを出せるようにするために、知っておきたい知識です。
自分が出す場合と、受け取ったときのそれぞれの対応や、喪中と知らずに送ってしまったときにどうすれば良いのかなど、これさえ知っておけば大丈夫な情報をご紹介しましたので、故人に対してやご遺族に失礼のない対応が出来るようになりましょう。
また、様々なタイプの文例を記載しておりますので、送る相手に合わせて文を使い分けるなど、合うものを参考に使ってみてくださいね。
ハガキのデザインに関しては、シンプルで喪中ハガキとはっきり分かりやすいものを選びましょう。
あまり絵が主張しすぎているものは、文章が分かりにくくなってしまうことがありますので、喪中ハガキは通常の年賀はがきと違ってデザインにそこまで凝る必要はありません。