飲食店が新年の挨拶を伝える5つの方法とは?そのメリット・デメリット

飲食店新年イメージ コラム

新しい年を迎えて、初めてお客様に伝える新年の挨拶。

日頃の感謝も込めて、的確に想いを伝えたいものです。

従来では年賀状がその役割を1番に担ってくれていましたが、近年ではSNSの隆盛などもあり伝え方も千差万別となりました。

その中で何を使ってどのように伝えればいいのかを、悩んでいる飲食店経営者も多いのではないでしょうか?

そこで、飲食店がお客様に新年の挨拶を伝える手段の内、大きく5つの方法についてメリットとデメリット、さらにはその運用方法まで詳しく解説していきたいと思います。

飲食店がお客様に新年の挨拶を伝える5つの方法

飲食店がお客様に新年の挨拶を伝える手段は、大きく次の5つに分けられます。

  1. 直接来店してくださったお客様に伝える
  2. 店頭に掲示する
  3. ホームページに掲載する
  4. メール、SNSで伝える
  5. 年賀状を送る

これら5つの方法についてのメリット・デメリット、さらには伝え方のコツやメッセージ例文など、さらに詳しく解説いたします。

飲食店がお客様に伝える新年の挨拶の内容

5つの方法を解説する前に、新年の挨拶を伝える際に盛り込むべき一般的な内容をおさらいしておきましょう。

  1. 伝える相手:宛先などの形で誰に向けてのメッセージなのかを明確にします
  2. 賀詞:謹賀新年、あけましておめでとうございますなど、新年を祝う言葉です
  3. 旧年の感謝:旧年中にお世話になった感謝の言葉を述べます
  4. 新年の抱負・近況:今年の豊富や取り組んでいるサービス内容等の想いを伝えます
  5. 日付:忘れがちですが日付はきちんと明記するようにしましょう
  6. 店名・住所:誰が発信したメッセージなのか、相手に伝わるように忘れず記載します
  7. PR文:新年のセールやキャンペーン、年明けに入荷予定の食材やお酒などがあれば、それを書き添えて直接来店を促すPR文とします

飲食店がお客様に新年の挨拶を伝える方法別運用法

新年の挨拶における一般的な内容がわかったところで、早速5つの方法についてのメリット・デメリット、さらには具体的な伝え方についてご紹介していきます。

なお、記載の例文はあくまでも一般的な飲食店を例として掲載しておりますので、自店の業態別・ジャンル別に、もっとも自店のブランドイメージが伝えられる文章へとアレンジしてみてください。

1.直接来店してくださったお客様に口頭で伝える

飲食店がお客様に新年の挨拶を伝える方法として、もっとも直接的なのは「来店してくださったお客様に口頭で伝える」ことです。

当たり前といえば当たり前のこの方法ですが、直接顔を合わせて伝えるがゆえの注意点もいくつか存在します。

デメリット

お客様に直接新年の挨拶を伝えることによるデメリットは、正直言ってほとんどありません。

強いてあげるとすれば、直接来店してくださった方に新年の挨拶を伝えなければ、お客様側からしたら多少の不満が残るかもしれない、といったことぐらいです。

メリット

新しい年を迎えて初めてその店を訪れた時、常連さんでしたら当然のように自店の従業員と新年の挨拶を交わしたいと思ってくださるでしょう。

そんな時に笑顔で新年の挨拶を交わすことは、また1年自店を贔屓としてもらうのにもきっと役立ちます。

また、一見のお客様だった場合でも、丁寧な挨拶を貰えればそれ自体を印象に残して、次への来店へとつながる可能性も広がります。

伝え方

相手が常連のお客様だった場合は、来店されて顔をみた瞬間にお声がけします。

しかし店によっては、システム上店の責任者が直接来店客を視認できず、サービス係がお席に案内するケースもあるでしょう。

そういった場合でも、最初のおしぼりやお冷を出すタイミングなど、できるだけ早い段階で店の責任者がお客様のお席まで出向いて、お声がけすることが望ましいです。

また、一見客の場合はおしぼりやお冷を出すファーストサービスの段階で、通常であれば「いらっしゃいませ」と声をかけるようなタイミングはあると思います。

その時のお声がけの内容を、「新年おめでとうございます。本日は〇〇へのご来店誠にありがとうございます」など、少しかしこまった言い方で新年のお祝いと来店の感謝を伝えるのも有効です。

これを全スタッフに周知させることにより、新年最初に来店してくださったお客様に好印象を残しましょう。

例文

あけましておめでとうございます。昨年は〇〇様には大変お世話になりまして、本当にありがとうございました。

本年もたくさん美味しいものを召し上がっていただけるよう、スタッフ一同がんばりますので、どうぞよろしくお願いします。

ポイント!

話し言葉になりますので、あまり堅苦しい表現は使わず、かといって崩れすぎないよう気をつけて伝えましょう。

2.新年の挨拶ポスターを店頭に掲示する

年末年始の休業時などに、新年の営業再開日を伝える方法として、また営業再開後に新年早々来店してくださる方への感謝を伝えるためにも、店頭にポスターを貼るなどの告知はしたいものです。

酒類を扱っている飲食店の場合は、出入りのビール業者や酒屋が届けてくれる、新年の挨拶と営業再開日が記載されたポスターを利用している店も多いかもしれません。

ここでは、そういったポスターを利用せずに、独自でポスターを用意する場合ということで話を進めます。

デメリット

あくまで店頭に掲示しておくものですから、余程のことがなければお客様が立ち止まって内容を詳しく読んでくれるということはありません。

そのため、あまり長文のポスターは無駄となります。

また、あまりに薄っぺらい紙に書きなぐったようなものだと、かえって印象を悪くする可能性もあるので注意が必要です。

メリット

酒屋が届けてくれるポスターは、年賀の言葉やおめでたいイラストなどが綺麗に印刷されていて、ビジュアル面でもお正月気分を盛り上げてくれます

手作りのポスターでもそういったビジュアルなどを工夫することにより、入店前からお客様の気分を盛り上げるのにも一役買ってくれます。

また、店の玄関に新年の挨拶ポスターを掲示することにより、新年早々来店くださったお客様の第一印象を良くする高価も期待できます。

さらには当然のことながら、年末年始の休業時にお店を訪れてくれたお客様に、新年の営業開始日時を伝えるといった役割も果たしてくれます。

伝え方

この場合の新年の挨拶ポスターは、飲食店が掲示する「年末年始営業日のご案内」とは意味合いが異なります

「年末年始営業日のご案内」は年末年始の臨時休業日や営業時間の変更など、情報伝達の手段としては優れていますが、その本質はあくまでも伝達文書です。

それに対して新年の挨拶ポスターは、営業時間などの細かい情報は最低限に抑え、新年の祝と感謝の言葉を伝えることを第一に考えてください。

例文

謹賀新年

旧年中は当店をご愛顧賜りましてありがとうございました

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます

新年は◯日◯時より営業いたします

店主(店長、従業員一同など)

ポイント!

なるべく簡潔に感謝の言葉と営業案内のみを伝えます

今年の抱負を書き加えたい場合でも、「本年も皆様に美味しいものをお腹いっぱい召し上がっていただけるよう精進してまいります」など一文程度に抑えましょう。

また、営業時間は「通常通り」としているお店も多いですが、通りすがりの方など自店の営業時間をそもそも理解していない方もいることを考えて、しっかりと書き添えておきたい内容です。

3.ホームページに新年の挨拶メッセージを掲載する

ぐるなびや食べログなどのグルメサイトや、店舗独自のホームページでも、WEBサイト上の自店紹介ページにも忘れずに新年の挨拶は記載しておきたいところです。

デメリット

自店のホームページを見に来た人にしか伝えることが出来ない。

メッセージ削除のタイミングを忘れると、季節外れのメッセージがずっと掲載され続けることになる

メリット

わざわざ自店のホームページに訪れてくれたわけですから、ある程度の分量のメッセージでも読んでくれる確率が高いです。

その分、新年における抱負や決意など、店主や責任者の想いをしっかりと届けることができます。

伝え方

ホームページのトップから飛ぶことができるリンク先に、「新年のご挨拶」などというページを作ったとしても、それをわざわざクリックして見てくれる読者はほとんどいません。

新年の挨拶は必ずトップページに掲載するようにしましょう。

仮にそういったページを作る場合だとしたら、トップページには店主や責任者のメッセージをしっかりと記載して、「スタッフからの新年のご挨拶」というページを作りましょう。

そのページにスタッフ一人ひとりのメッセージを、写真付きで記載するなどの方法を取れば、よりお客様が自店を身近に感じてくれるかもしれません。

しかし、それですらできることならトップページに表示するほうが、お客様が目にしてくれる確立は格段に上がります。

例文

あけましておめでとうございます。

旧年中はたくさんのお客様にご来店いただき、心より感謝申し上げます。

今年の〇〇(店名)では、

『ーーーーーーーーーーーー』

をテーマに、より一層皆様にゆったりと寛いで楽しんでいただけるお店を目指し、スタッフ一丸となって頑張ってまいります。

また、◯月◯日からは毎年人気を頂いている、△△の入荷も予定されております。

ぜひこの機会にご賞味ください。

なお、新年は△日△時より営業しております。

本年もどうぞ〇〇(店名)をどうぞよろしくお願い申し上げます。

店主(店長、スタッフ一同など)

ポイント!

抱負や決意などをしっかりと伝えましょう。

また、新しい店舗がオープン予定であったり、新しいメニューを導入予定であったりした場合などは、それを書き添えるのも有効です(詳細は別ページで紹介する)。

4.メール、SNSで年賀メールを配信する

メール会員などのリストがある場合や、SNS、特にLINE公式アカウントなどのメッセージ機能が利用できる店舗では、年賀メールの配信も行うことができます。

これらは登録されたお客様とより距離感の近いメッセージであることから、店頭ポスターやホームページ上でのメッセージよりは、もう少し砕けた文章を送ることも可能です。

さらにはクリック型のクーポンを添付したり、より直接的なPR要素も盛り込むことができ、近年では飲食店の新年の挨拶方法としても人気を得ています。

デメリット

日々のメール配信をあまり頻繁に行いすぎると、お客様にブロックされたり読まずに削除されたりと、直接目にしてもらうことができません。

また、メールやSNSのメッセージ機能では、お客様個別にメッセージを送ることはできますが、それなりに手間がかかります。

反面一斉メール配信やLINE公式アカウントのメッセージ配信機能などでは、個別に配信するということはできないため、相手先の名前を書くこともできず、どうしても画一的なメッセージになるのは否めません。

メリット

クリック型のクーポン機能を付与させることができて、より直接的なプロモーションを行うことができます。

また、時間指定の投稿機能などを使うことにより、手の空いている時に作業しておけば、休業中の元旦に相手先に届けることができるのもこの方法のメリットです。

伝え方

他の方法はあくまで公式な方法ということもあり、多少格式張った文章を書いたりすることが多いですが、メールやSNSの場合はちょっと違います。

そもそも登録してくれている以上、お店との距離がかなり近いお客様ということができますので、多少砕けた表現なども許される風潮にあるのがこの方法の特徴です。

むしろ絵文字なども多用することにより、情報を目立たせると同時に、お客様の意識を飽きさせずに最後まで読ませる工夫が必要になります。

例文

新年あけましておめでとうございます!

〇〇(店名)の店主(店長)△△です。

昨年は当店をご愛顧いただき、本当にありがとうございました。

お正月休み、皆様はいかがお過ごしですか?
私は新年一発目の新メニュー構想を考えて、お正月返上で脳みそを振り絞っておりました!

本年も皆様のたくさんの「美味しい!」がいただけるよう、スタッフ一丸となって頑張ってまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

なお、年明けは◯日◯時より営業致しております。

◯日まで有効の新春特別クーポンもお付けしてございますので、よろしければご利用ください!

ご来店心よりお待ち申し上げております。

〇〇(店名)
住所
執筆担当者名
連絡先等

ポイント!

お店の雰囲気を身近に感じていただけるよう、少し砕けた文章でかつ失礼すぎない按配で書くようにしましょう。

絵文字なども適度に入れると雰囲気が明るくなり、アイキャッチ効果も上がります。

またこの方法では、文頭に誰がこの文書を書いているかを明記することにより、より個人的なメッセージであることを強調するといいでしょう。

5.年賀状を送る

新年の挨拶といえば、古くから日本の習慣である年賀状も、今なお人気のツールです。

近年ではメールやSNSでの挨拶に取って代わられている感もある年賀状ですが、やはり手に直接触れて伝えることができるのもあり、よりお客様の心に響くメッセージとなってくれます。

デメリット

若干の費用がかかります。

また、宛名書きや一言メッセージなど、手書きで行ったほうがいい箇所もありますので、手間がかかることは否めません。

メリット

お客様一人ひとりに直接届くメッセージですので、来店時の口頭挨拶に次いでお客様の顔が見える伝達方法となります。

自分宛てに送られてきたメッセージを、お客様が直接手にとって見ていただけるため、より満足感のあるメッセージとして受け取ってくれるでしょう。

また、年配層のお客様にはやはりSNSなどよりは、直接響くメッセージとなります。

伝え方

人によっては元旦には数多くの年賀状を手にするでしょうから、その中でもパッと目に止まる年賀状にするためにも、一工夫が必要です。

具体的には、賀詞と感謝の言葉といった文章だけでなく、イラストや写真などのビジュアルにも気を使って、自店のブランドイメージをあますところ無く伝えましょう

裏面はそういったビジュアル優先のデザインとして、宛先面の半分を使って情報量の多いPR情報などを印刷する方法もおすすめです。

また、年賀状は最近ではパソコン用フリーソフトや、おしゃれな画像が無料で利用できるサービスが充実してきたことによって、個人でも簡単にオリジナル年賀状を作ることできるようになってきました。

しかしある程度の量を用意したり、よりお客様の目に止まるデザインの年賀状を作成するには、プロの印刷屋に頼むといった方法も検討したいところです。

多少の費用はかかりますが、よりクォリティが高くお客様の印象に残る年賀状を作るためには、ぜひ一度ご検討ください。

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例文

HAPPY NEW YEAR

旧年中は格別の愛顧を賜りありがとうございました
本年も皆様方に愛されるお店となれるよう
スタッフ一同精進してまいりますので
変わらぬお引き立てのほど
よろしくお願い申し上げます

なお、新年は◯日◯時より営業致しております

〇〇(店名)店主(店長、スタッフ一同など)

(以上、裏面の文面例。住所等は表面に記載する場合)

ポイント!

裏面はなるべく簡潔に、ビジュアルとのバランスを考えてデザインします。

PR文面など情報量が多い場合には、表面を上手く使うなどの工夫が必要です。

まとめ

飲食店がお客様に新年の挨拶を伝える5つの方法。

その特徴と伝え方はお分かりいただけたでしょうか?

いずれの方法の場合でも、お客様に新年を祝う気持ちと日頃の感謝を伝えるのが第一義です。

これをPRのためだけの手段として捉えてしまうと、大切なものを見失ってしまいます。

お客様第一の精神を忘れずに、ぜひ効果的な新年のご挨拶を伝えてください。

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